2018年7月7日土曜日

ウタ、ライブ出演者紹介その3 「cunts」

cunts  
7月14日(土)に高円寺DOM studioで行われる第一回てろてろ自主企画 「ウタ、ライブ」の出演者を、てろてろの各メンバーが紹介していきます。第三回はcuntsです。

 たった二人で非常にソリッドなインプロビゼーションを聴かせてくれるcunts。まずは下の動画を観てください。1分です。

2017年1月、高円寺のスタジオでプンクボイの出演する無料ツーマン・ライブがありました。プンクボイファンの私(及川)は当時、半分以上無職で、無料なら助かるわ、と同じく半分以上無職だったミサキ(てろてろのベース)を伴い観に行くことにしました。
当日、38度の高熱を出してしまった私、ガンガンする頭に節々も痛み歩くのもやっと、とてもライブは見に行けそうになかったのですが、吝嗇ゆえ諦めきれずに高円寺の安居酒屋でミサキと待ち合わせ、1杯ひっかけ痛みを麻痺させしてから会場に向かうことにしました。

案の定、2杯、3杯と杯を進めてしまってすっかり出発が遅れてしまった我々。到着すると、プンクボイはラストの1曲を演奏しているところでした。
どうしようか、帰ろうか、折角だから次も観ていこうか、ぼぉっと考えていると、次鋒のバンドが演奏をはじめました。

ズガガガガ!!物凄いブラスト・ビートのドラムと喉がひしゃげたようなボーカル。初めて観たcuntsでした。
熱でフラフラする頭を機械的に振っていると、口中で舌が追突事故を起こしてるとしか思えない滑舌で「君がすきだ!」と
アンコールで演奏したばちかぶりの「only you」のセリフを叫び暴れる上裸のドラマーが印象に残りました。

「なんだったんだあれは……」

なんか凄いものを観た気もするけれど、うまく解釈はできませんでした。

その後、全く別の経由で観に行った 「うしろまえさかさ族」のバンマスと仲良くなって、その彼はあの時のヤバイドラムでした。
それからはライブに誘われ、自分でも調べ、何度も何度もcuntsを観て、そうしてやっとわかりました。この二人は、圧倒的に上手いのです。即興の、コードもない演奏でウタを感じさせるのは並大抵のことじゃない。上手いのは技術だけでなく、カバーの選曲や魅せ方もとてもポップ。こんなにわかりにくそうなものが、とても見やすい。

尋常じゃないライブの数と長い活動歴も、彼らの本気、説得力を増している理由の一つでしょう。しかし、だから、いつでも見ることができる、と思ってはいないでしょうか?バンドはいつ、どんな理由で失くなるかわかりません。しかも彼らには、どれ一つとして同じ演奏もない。

誰にでもできそうで、誰にもできないバンド。いつでも見れそうで、いつ見れなくなるかわからないバンド。ネットに残る影だけでなく、DOMスタに「本物」のcuntsを観に行きませんか?(評者 Vo,Sax:及川耕碩)

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