2019年7月15日月曜日

ウタ、ライブ5出演者紹介「マリア観音」

最近は、大体18:00前に定食屋で夕食を済ます。そこは以前から気になっていた定食屋で、行ってみると予想通りにうまくって通うようになった。店では常に相撲が流れていて、この時間だともう横綱が取り組みを始めている。隣の席では年金暮らしと思しき男性がコクコクと音を立てて瓶ビールを注いでつまみを待ち、私は注文した揚げナス定食750円を待った。画面は結びの一番となった。白鵬がおそらく寄り切り?か何かを使って勝った。私は稀勢の里以来のスーパーにわか相撲ファンなので、何が何だかはわかってない。けれど、一見してスカッとするいい取り組みだったのはわかった。私は空腹が我慢できない感じになった。頼んでいた揚げナス定食がきた。ガツガツ喰らう。幸福がもりもりと胃に充填されてゆく。いい日だと思った。会計を済ますと薄暗い梅雨空の中、企画のためのバンド練習にほてほて歩いてスタジオに向かった。

マリア観音は、30年以上活動する日本のロックバンドです。バンドオーディション番組のイカ天に出演したり、ゆらゆら帝国や痛郎などが音源を出していたレーベル、Bloody ButterflyからもCDを発売したりしていました。
バシバシの変拍子、日本人的なるものにこだわり回帰したがゆえに日本人離れして感じるフリージャズ的なリズム感、息を止めたまま世界が終わってしまいそうになる緊張感のある即興やキメ、豊かな音色でアレンジされた楽曲とその中心を彩る情念的な歌と日本語詩、フロントマン木幡さんによる空手的にもエアロビ的にも見える激しいアクションで成り立つステージングが特徴です。

今日の企画に注目してくれてる人はきっとこれくらいの情報は持っているし、もっと詳しい人も大勢いると思います。でも、そういう「わかってる人」たち以外の人にこそ、このバンドを見てもらいたい。そういう人がまかり間違ってこの紹介文を読んでくれないかな、ライブも観に来てくれないかな、と思って詳述してみました。

定食屋に入るような気軽さでライブハウスに入れるようになればいい。そうしたらこんなすごいバンドが演奏していたりする。マリア観音が、夕方の相撲のようにTVで普通に流れていてほしいと思う。なんの色眼鏡もかけていない消費者に普通に消費をしてもらいたいと思う。そして「なんだかよくわからないけど、すごいものを観た」と感じてもらいたい。わけのわからない衝動、慰め、怒りや、もやもやとしたセクシャルな興奮、グロテスクな「イケナイもの」を観てしまったような背徳感、ネガだかポジだかわからない、ともすれば居心地悪く新鮮な、容易に言葉にできない感情のグラデーションの渦中に堕とし込まれてほしい。きっと元気が出るから。
そんなバンドです。憧れ、尊敬しています。
(文責 Vo,Sax及川)




2019年6月17日月曜日

ウタ、ライブ5です

【てろてろ自主企画 ウタ、ライブ5】

令和元年(2019)7月15日(祝)
新大久保earthdom

出演:てろてろ マリア観音


op/st 18:30/19:00
adv.2500 door.2800
(+1drink)


※てろてろメルマガ読者は、メルマガ画面提示で予約なし前売り料金  学生は学生証提示で-¥500



2019年5月25日土曜日

ウタ、ライブ4出演者紹介その3「渡辺周」

渡辺周。通称なべしゅう。
なべしゅうさんは私の大学の軽音サークルの先輩です。初めて一緒にやったのはYBO2のコピバンでした。それ以来、現在まで良くして頂いており、私がてろてろにサポートドラムとして参加するようになったのもなべしゅうさんの紹介に因るものです。
そんななべしゅうさんですが、現在はてろてろのサポートのみならず、うしろ前さかさ族やamalakamala 、その他諸々のセッション等でも大活躍です。滅茶苦茶忙しそうですね。仕事してるんですかね。滅茶苦茶してますね。すみません。
今回はオープニングアクトとして弾き語りを披露されるそうです。今後は弾き語り等のソロ活動も増えていくようで、わくわくが止まりませんね。


(文責 サポートDr ヤノ)

ウタ、ライブ4出演者紹介その2「kiyasu orchestra」


kiyasuさんのことを初めて知ったのはこの動画でした。
(文責 Baミサキ)

……ということでめちゃくちゃなことができるメチャクチャな技工のkiyasuさんがバンドでやっているのがkiyasu orchestra、と。私が最初に観たのは、ギターのキドウラさんからてろてろが誘われ共演した時でした。おんなじインプロでも、冷たくてカチカチ音がしそうなものと、圧が強くて楽器が歌っているかのような感触を感じるバンドがあって、kiyasu orchestraは明らかに後者なんですが、こういう感じ方の違いってなんでなのでしょうね。上手く説明できないんですが、抽象的に言ったら遠慮のなさ。具体的に言ったら音の大きさなのかな。もちろんそれだけじゃないんでしょうけど、大きな音(や、それを出したいって気持ち)には衝動的で、機械的に上手いだけの演奏を超えたものを人に感じさせるのではないでしょうか。
週末のお昼、超絶技巧の轟音アバンギャルドジャズを聞きに来るのはいかがでしょう?
(文責 Vo,Sax及川耕碩)


ウタ、ライブ4出演者紹介その1「経血」(茨城)

削ぎ落ちてるけど骨が見えるわけではない、あくまで肉。よく血の滲む。そういう音です。

「自分で観たもの聞いたものしか信じるな」と言ってた人がいたけど、シンプルな音のバンドこそそうで、実際に観なければチープなのかカッコいいのか迫力があるのか、それは観てみないとわからない。
 

経血のドラマーであり悲観レーベルのオーナーでもあるツトムさんが以前にやっていたバンドのラストライブを観たことがあります。あっという間に始まって、あっという間に終わっていきました。呆然とした。
「あっという間」って、こっちが言葉みたいな雑なもの(なにかを知覚して「あ」、と言ってる自分)を忘れさせる瞬間のことで、チカラのある音楽って人をそうさせると思います。やっぱり、血を見たりすると「あ」って思うし、痛い(痛そう)とか可愛そうとかそういう言葉の領域はあとからノロノロやってくるばかりで、その瞬間には「あ」と口を開け呆然とした間抜けヅラ以外は何もないじゃないですか。ハードパンクのスピード感って、決してbpmのことじゃなくて、人の言葉を置き去りにしていくカッコよさのことだと思うのです。経血は、ちゃんとハードパンクしてると思うのです。

(文責 Vo,Sax及川耕碩)



2019年5月21日火曜日

ウタ、ライブ4です

第4回てろてろ自粛企画【ウタ、ライブ4】
令和元年(2019年)5月25日 ※昼公演

てろてろ
経血(茨城)
kiyasu orchestra

opening act:渡辺周(うしろ前さかさ族、amalakamala)

新大久保earthdom
op/st 12:00 12:10
adv/door
¥2000/¥2500 (+1drink)
※てろてろメルマガ読者は、メルマガ画面提示で予約なし前売り料金

 学生は学生証提示で-¥500



てろてろにとって、ターニングポイントとなる重要なライブです。
多数のお客様(あなた)のご来場をお待ちしております。0525正午、新大久保EARTHDOMへ集エ。


2019年4月6日土曜日

ウタ、ライブ3出演者紹介その5 De Lorians

てろてろのメンバーが、企画の出演者をご紹介いたします。 

足が長い
酒をガンガン飲む
やばい髪の兄ちゃんたちが演奏する
ファズがたくさんかかってる
音のでかい
メチャメチャな
ジャズロック

ライブ後は謎のジョークを連発する

やつらがDe Lorians

気をつけろ!


渡辺周(Gt,うしろまえさかさ族)


参考動画

ウタ、ライブ3出演者紹介その4 サラリーマン川柳

てろてろのメンバーが、企画の出演者をご紹介いたします。 

世界で一番格好良いバンドです。

ヤノ(Dr)




2019年4月5日金曜日

ウタ、ライブ3出演者紹介その3 もれる

てろてろのメンバーが、企画の出演者をご紹介いたします。 

 インターネットで、絶対に炎上しない方法がいくつかあります。

・時事ネタには触れない
・自分の意見は言わない
・写真や映像を投稿しない

つまり、何もしないということです。

ところで、食事中に己の汚物も流していないトイレの扉を開いて「これが俺の真実だ」なんて、そんなナイーブな絶叫は大人になるとなかなかできないものです。恥をかくだけなら良い方で、悪ければボコボコに殴られ、村八分にされ警察を呼ばれて、となる。
しかし、インターネットはわずかな通信料さえ払えばそれができます。非常に私的な、なんのてらいもない「私」をむき出しにすることを止めることは誰にもできない。人が人に個性とか個人とかを見るというのは、公共の場での振る舞い方を踏襲した、連続性がある理解できる、あくまで受け手が把握できるレベルに「私」が襟を正した姿のことです。
炎上もせず人気でいる人というのは、つまりその、見えない(見えにくい)ルールの上での言動表現を行っていて「個性的」だから人気なわけで、そこからもれたものは叩かれ殴られ吊るし上げられてやむなし、なわけです。そうして、「個性」ある「個人」が無軌道で思慮の足らない愚か者を尻目に成り上がり秩序ある世界の上に美しい世界ができあがり誰もが笑顔になりました。幸福がせかいにあらわれました。めでたし、めでたし。

ところで、これは嘘です。
正確には目標とするべき美しい物語で理想です。
そのルールは、本当に公共の、パブリックな、真善美に用いられるルールなのか。むしろ、誰しもの心の中の暗い欲望を正当化するために作られた巨大で真っ暗な、「私」をたっぷり集めただけのハリボテの狂気なのではないか。そういったものを、パンクとかロックとか呼ばれた音楽は撃つべきだったのだと思うのです。それは、少なくとも美しい理想としては。



大槻ケンヂの小説に「キャプテン・マンテル・ノーリターン」というバンドが出てきます。何をするにも上手くいかない高校生たちが、己の闇の中に潜むキラキラとした宝石のような何かをぶちまける、そのためにちょーかっちょいいノイズバンドを組もう、と。彼らはバンドを結成したのです。
「もれる」を初めて知った時、一番最初に思い浮かんだのがこの架空のバンドでした。なんのためにパンクバンドなんてものが、ハードコアなんて無茶なジャンルが、ノイズなんていう悲しさしかない音楽があるのか。それは、不満を溜め込んだ人間たちが、身を守ったり、何かを手に入れるためだったり、自分たちが納得のゆくルールへ逃げながら少しずつ近づいたり……そんなことのためではないでしょうか。つまり、生きていくために必要な武器として。
武器は使い方を誤れば周りだけでなく自分も傷つけるもの。危なっかしくも見えたりするけれど、その姿も美しかったり「することがある」から始末に終えない。美しいのか正しいのか面白いのかカッコいいのか好きか、醜いのか間違っているのかつまらないのかカッコ悪いのか嫌いか、それらは全部違います。でも、少なくとも私は、「もれる」のことが好きなのです。
彼らは、もしかしたら、これからどんどん正しくなっていったりしてしまうかもしれません。それは誰にもわからないけれど、でもそうなった時に失われるものも絶対あるから、だから、きっとみんな今彼らを観た方がいいと思うのです。

(Sax,Vo 及川耕碩)


【DEMO】収束します

 

ウタ、ライブ3出演者紹介その2 電波パパ

てろてろのメンバーが、企画の出演者をご紹介いたします。

電波パパの歌を聴くと、言葉のチカラとは何か、歌詞とは何か、などを考えてしまうのです。

以前に対バンさせて頂いた時にCDを買ってから、一時期そればっかり聴いていたくらいにファンなのです。だから、歌詞もよく読みました。こんなに軽妙で淡々として肩肘張らないボーカルスタイルなのに、意外と選ばれる言葉は強くメッセージ性があるのです。


例えば、YouTubeに上がってるどきどきアイドル天国(仮)という曲。「ちょうどよいおもちゃ」「救世主の気持ちにもなってみろ」など、かなり本質的で皮肉っぽい言葉遣い。なのに、これがメロディのある歌として電波パパから発せられるとむしろどんどんアイドル的になる。何度でも聴いて、擦り切れるまで消費したくなる。ポップなのです。歌というのは、通常使用される言葉遣いと違う音律で裏切るところに快感があると思うのですが、ある種のアイドル批判それ自体が自身をアイドル化していく。それがこの曲の、ひいては電波パパの「歌」のすごいところです。
むしろ軽々しい言葉遣いをすればするほど、意味から逃げるという意味が生じて窮屈になってゆくことも往々にしてある中、これだけ強い意味を持った言葉づかいを無意味化する。アイドル化してゆく。ただただ、音楽として心地がよいのです。

ところで私は「歌」が嫌いでした。
なぜって、ありのままの自分がメロディによって浄化され、肯定されてしまうのが弱々しく見えたから。
その音の力の強さに加えて、歌詞というものの持つ暴力性。普段遣いとは違うメロディによる言葉の異化効果が、まるでその言葉の持つ意味自体で自分を癒やしてくれるような……酒を飲んで気を大きくさせるのにも似た不思議なチカラ。 

ハードコア・パンクみたいな荒々しい歌い方の音楽は、メロディを破壊している!すごい!なんて無知そのもので思ったものでした(実際は、良いハードコアほどメロディがしっかりしています)。

さて、そんな歪んだ認識のまま色んな音楽に触れていったら、本当にメロディのない、もしくは薄いパンクというものもあったのです。
ニューウェーブとかポスト・パンクと言われるものの中にそれはあって、ラップでもなければ単純なポエトリー・リーディングでもない、メロディを歌、リーディングを詩とするならばそれら2つのウタが合わさったような、メロディと語りの区分がされておらず、語りがメロの補足や解説ではなく地続きな、何度も越境しては反復するような、奇妙なボーカルスタイルが。

 そこから私は、ずうっとポエトリー・リーディングや、メロとの組み合わせ方みたいなものにばかり拘ってきました。

電波パパの歌は、とってもポップでキッチュで、派手さはないのに心に残る、非常にチカラのある麻薬的なウタです。過去の私には、正統派の敵のはずでした。
けれど、そういう頭で考えたような敵意は、素直に音楽に向き合いだしてから、だんだん、だんだん、消えていったのです。やっぱり、いいものはいいものだから。 本当は歌が好きで、歌に慰められていた自分のその、弱々しい部分こそが嫌だったのだから。

適度なお酒と同じように、美しいメロディの通ったあとに咲いているいくつかの強い言葉は、人の心を饒舌にさせます。沢山の何かが浮かんでは消えて消えては浮かんでくる。それがウタのチカラで、だから私はウタが好きだと今は素直に言えて、そして電波パパが好きなのです。ファンなのです。

(Sax,Vo 及川耕碩)




ウタ、ライブ3出演者紹介その1 小川直人 (モジュラーシンセ)× 佐野麻呂梨王(サックス)

てろてろのメンバーが、企画の出演者をご紹介いたします。 

モジュラーシンセとサックスというと、一見何も共通点が無さそうにも見えますが、両者の楽器から発せられる音は共にプリミティブで似通って聞こえるのが不思議なduoです。

(Ba ミサキ)


小川直人さんの印象は、最初は「全然わからなくて奇妙な人」だったのですが、見方がわかるとこんなポップな人はいないなっていう。最高のノイジシャン(どこかで聞いた気がするけれど、本当にこんな言葉あるのだろうか。ノイズを演奏する人)の一人だと思ってます。昔よく小川さんが顔の話をしてて、それが私はすごく好きだったんですが、やっぱりいい音楽をやってる人はいい顔なんですね。小川さんは、間違いなくいい顔でいい音を出すんです。

私の中の良い即興演奏の評価基準の一つに「途中で飽きない」「ダレない」というのがあるんですが、佐野さんの音は一粒たりとも逃したくなくなる。小仏のリーダーとしてかっちり吹いてバンドをまとめている時も良いのですが、30分延々サックスソロを吹いていても「もっと聴きたい」としか思えなくて参りますね。それで、やっぱり顔がいいです。
この二人が組んで演奏するんだから、ライオン同士のじゃれ合いみたいに派手な見世物になるのは、それが悪いわけないのは、まぁ間違いないんです。

(Sax,Vo 及川耕碩)




2019年4月3日水曜日

ウタ、ライブ3

ウタ、ライブ3を行います。

2019.4.6(土) 
第3回てろてろ自主企画
「ウタ、ライブ3」
新大久保earthdom
1730open 1800start
2000/2500(+1drink) 
出演: 
てろてろ 
小川直人 × 佐野麻呂梨王
もれる 
電波パパ 
De Lorians 
サラリーマン川柳

※学生証提示で500円引きの学割あり


4/6、新大久保EARTHDOMに集エ。


2019年3月7日木曜日

ウタ、ライブ2出演者紹介その5「ダンカンバカヤロー!」

今回の企画に集まってくれた人たちは全員、私の考える「ウタ」を歌ってくれる(たとえインストであっても)人たちなのですが、中でもダンカンバカヤロー!は最もシンプルな形でそれを届けてくれるバンドだと思います。

「ウタ」の面白いところは、普段の言葉遣いと違う音使いで言葉を使って、裏切るところです。つまりメロディがあればウタかと言えばそうではないですし、逆に言葉があっても何かを裏切り視点をズラした上で納得させなければウタとして陳腐になってしまう。転じて、メロディに限らず拍子、リズム、構成、魅せ方、選ぶ言葉、が予定調和でない、思ってもいないところに連れて行ってくれるのが「ウタ」の本質なのではないか。そう思います。

ところで、行きたかったけれど行けなかったライブに、小仏のドラマー奥山君が主催した"korekara doshiyo"というタイトルの企画がありました。
そのころ私は完全な無職で、すると周りにも同じような友達ばかりができて、当時は石を投げれば無職に当たる、と言った有様でした。
もちろん、一口に無職と言っても色んな無職がいます。働きたくないだけの無職、働けない無職、働く前の無職(学生)、働かないことで何かをなしたい無職、無力感、現実逃避、世間への反逆、周りに流されて……理由は多種多様でしたが、頭の中は多分みな同じだったような気がします。

「これから、どうしよう」

ダンカンバカヤロー!のCDを買って一番最初に聴いたのが”これからどうしよう”という曲でした。「あ、あの企画と同じタイトルだ」……と、タイトルに惹かれて聴いてみたら、まず単純に曲がいい。シンプルで短いイントロに、同じコード進行のサビから始まる「だけど、だけど、だけど、これからどうしよう」というキャッチーな言葉のリフレイン。
さて、しかし、何が「だけど」なのだろう。そう思って聴いていたら、終盤の歌詞で、とある映画が一番好きだ、と歌われるのです。そしてまたサビ

「……だけど、これからどうしよう」

好きな音楽や、映画や、本や、何がしかをあのころ私の周りに居た人たちはみんな持っていました。興味のない人間からしたら「だからなんなんだ」というようなものを。何者でもないのに、大事なものだけは抱えきれないくらいに持っていました。
"これからどうしよう"は、音が、言葉が、予想もしなかったところに、他人が簡単に踏み入れられない過去にまで連れていってくれて、だからこの曲が、本気で、この世のすべての音楽の中で、私は10本指に入るくらい好きなのです。
そしてこの曲を作ったダンカンバカヤロー!というバンドは、ずうっと予定調和を乱し続けている( 例えば、"お風呂大好き100連発"という、「風呂がいかに素晴らしいかだけをただただ歌い上げる曲」1曲をひたすら演奏し、体力の果てるまでそれを繰り返すワンマンライブとか。呆れ果てて感動した)、誰よりもちゃんとしたウタを歌うパンクバンドなのです。
(評者 Vo,Sax:及川耕碩)