2018年7月13日金曜日

ウタ、ライブ出演者紹介その13「うしろまえさかさ族」

 うしろまえさかさ族

7月14日(土)に高円寺DOM studioで行われる第一回てろてろ自主企画 「ウタ、ライブ」の出演者を、てろてろの各メンバーが紹介していきます。第十三回はうしろまえさかさ族です。

2016年か2017年くらいからにわかに、「変なパワープログレバンド(なんだそれは)がいるらしい」という噂が私の身の回りで流れ始めていました。調べてみると、このインタビューにたどり着きました。

https://note.mu/buggingbaal/n/nb7af77f98ebe

バンドをやっているくせに、私はネット上の動画というものは滅多に視聴しません。せいぜいラジオのバックナンバーとか、Hなお姉ちゃんが出てくるやつとかその程度。結構観てるな。
ともかく、音楽を聴くのは、買ったCDか足を運んだライブ会場がほとんどなのです。ですから恐らく、このインタビューに載っている動画も見ず、文字情報だけで「面白そう」と勘をつけ、さかさ族のライブを観に行ったのだと思います。友達も誰も誘い合わせずたった一人で。

初めて観に行ったさかさ族のライブは、北千住にある小奇麗なスタジオで、まだ今の編成になる前、ドラムを持ち回りで代わる代わる叩くスタイルの頃でした。

圧巻でした。
ああこれだ。ばちかぶりだ。あぶらだこだ。昔の筋肉少女帯だ。おお、脱ぎ始めた。まるでスターリンだ。なのに、絶対に、このバンドはこのバンドでしかありえなかった。俺はこういうのが観たかった。そして、本当はやりたかった。

他のバンドの名前でオリジナルバンドを形容することを否定的に見る人達もいるかもしれませんが、私は、ルーツがわかるバンドの方が、出典のわからないバンドより尊いと思っています。勤勉でなければ真似ること、学ぶことはできないからです。天才の優れた思いつきより、凡人の偏愛のほうが辛く、悲しく、美しい。

ニューウェーブ、パンク、ハードコア、プログレ、メタル。それらの音楽が、大いなる冗談と、本当は何も信じていないからこその愛と、尽きることを知らない体力で渾然一体となるショー。こんなバンドを、同時代に見れて良かった。そしてもっと多くの、パンクもハードコアもプログレも知らない人たちにも、観てもらいたいのです。(評者 Vo,Sax:及川耕碩)



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